地元にUターン就職してから、やりたかったことの一つである、ウナギ獲りについて書いていきます。
ジゴク作りから、エサとなるミミズの調達と、ウナギ捕りにはいろいろと準備も必要ですが、田舎の夏の楽しみの一つです。
まずは竹を切り出す作業から始めます。
竹を乾燥させたりもしないといけないので、すぐには出来ません。
それでは行ってみよ~
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ジゴク漁とは
ジゴク漁とは、竹の筒にミミズなどのエサを入れて、一度筒の中にウナギが入ると出られなくなる仕掛けのことです。
入り口はこんな感じで、斜めにプラスチックの板を固定している感じです。
穴もあけて、中のミミズの匂いが外に流れ出るつくりになっています。
夕方川に仕掛けておき、翌朝仕掛けを上げに行きます。
上げるときのドキドキ感がたまりません。
ライバルとなるお爺ちゃんたちも、頑張って仕掛けているのですが、近所のお爺ちゃんたちは、もはや泳げないので、深い場所に仕掛けることは出来ません。
ということで、私は大物の潜んでいる深い場所を狙っています。
私の地元では年間の漁業権が、仕掛けられるジゴク30本で5,000円です。
ちなみに、田舎の鰻屋さんでも、天然ウナギのうな丼は、一杯5,000円弱するので、1匹取れば元が取れる計算です(笑)。
東京では四万十の天然ウナギの鰻重を食べると、1万円くらいしますしね。
子供のころは、毎日0匹ということもしょっちゅうだったのですが、数年前に数日だけ夏休みに帰省した時にやってみたところ、思いのほか取れたので個人の感覚ですが、天然ウナギは少し増えているんじゃないかと思っています。
理由としては、獲る人が少なくなったことがあげられると思います。
私が子供のころは、川の至る所にジゴクの目印になる白い発泡スチロールが浮かんでいたんですが、今年は既にシーズンインしているのに、一つも見かけません。
田舎は、急速な高齢化が進んでいますし、人口も減少する一方なので、ウナギを取る人たちも確実に少なくなっています。
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天然ウナギは獲れているのか?
近所のおじいちゃんたちに話を聞いたところ、既にジゴク漁を開始している人はいるそうですが、今年は全然取れないよ~。という話を聞きました。
ですが、私は獲れると思っているんですよね~。
だって、おじいちゃんたちには仕掛けられないような場所に仕掛けますからね!
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ジゴク漁のジゴクの作り方
ジゴクを作るには、真竹を使います。
ジゴク漁に使う竹
ジゴク漁に使う竹は(竹にも結構種類がありまして)、真竹が適しています。理由は2つあって
- 太さが適していること。
良くタケノコとして食べられる竹は、孟宗竹というのですがこれは太いんです。
太さが、直径が約20センチほどはあります。
一方で真竹は直径が10センチほどのため、持ち運びに便利というわけです。 - 節の間隔が長いこと。
孟宗竹の節の間隔は約20センチほどで、長さ(約1mほど)で切る場合、間に節が3つほど入ってしまいます。間の節は棒でこじ開けるなどして、取り除かないといけないけません。
一方で真竹の節の間隔は訳50センチほどなので、間1か所の節をくり貫くだけで中がすべて空洞となります。
切ってすぐは、竹はとても重く使えないので、切ってから1年くらいは軒裏なんかで乾燥させます。
それを1メートル程度の長さに切っていきます。
切る場所の片方は、節の部分に合わせます。
この節の部分にはキリで穴をあけ、水が流れるように加工し、入り口の空いた部分には、大きさがちょうど合うような太さの竹を探し、最後にプラスチック製の下敷きのような素材を利用して、コジタと言われるジゴクの肝になる部分を作成してとと針金で取り付けます。
このコジタに穴は、キリを火で炙って開けたものです。
祖父から引き継いだキリが大活躍です(笑)。
このジゴクの作り方も、小さいころに祖父に教えてもらったものです。
ちなみに、このジゴクですが、道の駅なんかで1本2,500円で売られているそうです。
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竹の皮を剥ぐ
数年前に途中まで作っていた、ジゴクを土日の間に少しだけ手を加えました。
作業としては、竹の皮をとりあえず剥いでみたということなんですが、、、。
この作業が必要なのかどうかが私には良くわかりません。
なんで剥ごうと思ったかというと、ご先祖から引き継いでいた、数年前に流されたジゴクたちは、すべて皮が剥いであったからです。
皮を剥ぐ理由
私なりに、皮を剥ぐ理由を考えてみました。
おそらく、、、水が竹に染み込みやすくするためかと思います。
というのは、子供のころジゴク漁を始める時には、お爺ちゃんからジゴクが水に沈みやすいように、数日前からジゴクを水に沈めておくように教わったからです。
竹の皮の部分はツルツルしていて、水が染み込みにくいんじゃないかと、、、思った次第です。
ということで、お爺ちゃんお手製のナタを引っ張り出してきて、ナタを砥石で研いで切れ味を上げてから、せっせと皮をむきました。
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最後に火で炙る。
写真のジゴクが少し黒ずんでいるので、竹の皮をむいた後は、表面が少しザラザラしてしまい手に棘が刺さりやすくなってしまうため、最後に火で少しあぶって、棘を焼く工程を入れたためです。
あまり時間がなくて、写真の一本しか作業ができなったかったので、残り20本くらいを6月までかけて皮をむいて、火であぶる作業が必要です。
これからのんびりやっていこうと思ってます。
↓はお爺ちゃんから引き継いだナタです。都会の人はナタって言われても知らないでしょうね。
刃渡り30センチくらいあって、金属部分も太いので、小枝くらいはバッサリいけちゃいます。
で、次の作業はウナギのエサ用のミミズを探すことです。
昨今、ニホンウナギは準絶滅危惧種に指定され減っていると言われていますが、私の実家の近くは、四万十川の上流域で、まだまだ天然のニホンウナギが沢山生息しています。
これまでは、夏休みに帰ってきたときなどに、夜暗くなってから懐中電灯と、銛を片手に川に潜ってウナギを捕まえていたのですが、今年は子供のころやっていたジゴク漁をやってみたいと思っています。
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四万十川の天然うなぎ
子供の頃は、仕掛けたジゴクを朝回収に行っても、1匹も入っていないことがざらだったんですが、
今年は7日出撃して、ゼロという日は1日も有りません。
なんなら、1本のジゴクにウナギが2匹入っていたことも2回有りました。
7日で合計21匹のウナギが獲れていますので、一日平均3匹くらい獲れているって感じです。
そして獲れるウナギも太いものが多いように思います。
きちんと小さいウナギはリリースしてます。3/21はリリース完了です。
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うなぎは減っているのか?
小学生から中学生の頃も、学校から帰ってきてはジゴクを川に仕掛けに行くのを楽しみにしていたのですが、その頃は、毎日0匹ということもしょっちゅうでした。
昔は沢山捕れたのにという話を、祖父から良く聞いたものです。
しかし、数年前に数日だけ夏休みに帰省した時にやってみたところ、思いのほか獲れたので個人の感覚だと、天然ウナギは少し増えているんじゃないかと思っています。
今回使っているウナギ獲りの道具であるジゴクは、竹を切るところから全部自分の手作りウナギ獲りだったので、正直ちゃんとウナギが入ってくれるだろうか、心配もあったのですが、ちゃんと獲れました。
毎日10本程度のジゴクを夕方川に仕掛けて、翌朝6時前に川に向かい、ジゴクを回収してから会社に出勤するという、都会では出来ない生活を楽しんでいます( ´艸`)
獲れたウナギをジゴクから出す動画を撮ったので見てみてください。
あまりに大きなウナギだったので、ジゴクの中で詰まってしまい、なかなか出てきませんでした。
おそらくこのウナギは、1キロ近くあると思います。
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昔よりも今の方がウナギが獲れる
- 獲る人が少なくなった。昔は、夏に時期になると、川の至る所に発泡スチロールで作ったジゴクの目印が浮いていたのですが、今は川を見ながら車を走らせても、ほとんど目印の発泡スチロールを見かけることがありません。田舎は、急速に過疎化、高齢化が進んでいますので、そもそもウナギを獲る人が少なくなったというのは、間違いないでしょう。結果、川にいるウナギの数は増えているのかもしれません。
- ウナギの多い場所にジゴクを仕掛けているから多く獲れる。釣りをするにもポイントと言って、魚がなぜか集まる場所があるように、ウナギにもなぜか集まる場所が有るようです。子供の頃は、祖父や父に、こんな場所にウナギは居るから、ジゴクを仕掛けるならこんな場所だよ~。
って教えてもらっていたのですが、最近は、ウナギの好きな場所は、祖父や父の教えとは違うんじゃないか?と考えています。私が子供のころに教えてもらったのは、『流れの緩い場所で、葦なんかが生い茂っていて、石のゴロゴロした場所なんだけど、下は砂地が良い。』と教わっていたのですが、大人になってから夜、川に潜ってみると、ウナギを見かけるのは案外流れのある場所で、岩場が多いんです。水のよどんでいる場所では、ウナギは全く見かけません。ということで、最近は夜川に潜った時に多くウナギを見かけた場所に重点的にジゴクを仕掛けています。
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漁業権のもとは取れるのか
現在21匹獲れているウナギですが、3匹リリースしたので今の手持ちは18匹です。
写真でもわかると思いますが、ウナギは生命力が強いので、流れのある水につけておけば、1月くらいは平気で生きています。
ミミズなんかをエサとして入れてますけど。
ところで、ウナギを獲るためには、漁業権が必要なのですが、一年間の漁業権は5千円で購入しました。
天然のウナギは、近所でもキロ6,000円くらいで買い取ってくれるらしいので、1匹平均300グラムとすると、300×18=5.4キログラムということで、時給を無視すれば十分元は取れたかなぁと思っています。
まあ、そんなことよりも、ウナギのジゴク漁は、朝仕掛けを回収するときに、ジゴクを上下逆さにゆすると、入っているジゴクは、ドスッという感触が伝わってきます。
その瞬間が一番気持よく嬉しい瞬間です。
これ、ジゴク漁をやったことのある人は、みんなそうだと思います(笑)。
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四万十川の天然ウナギのジゴク漁まとめ
ウナギは、昔よりも獲れるようになっている。
獲れる理由は、獲る人が少なくなったからと、ウナギの居る場所にジゴクを仕掛けられるようになったから。
仕掛ける場所は、近所のライバルお爺ちゃんたちには仕掛けられない、深場を狙うべし。
回収の時に、ウナギの入っている感触が最高。
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